「イートイン脱税」という言葉をニュースで知りました。
スーパーやコンビニなどで惣菜を持ち帰りすると軽減税率が適用され消費税が8%。しかし、イートインで食べると外食となり消費税は原則通り10%。
そこで店側にイートインで食べることで申告せずに消費税8%だけを支払い、2%分の支払い義務を免れ脱税しているという理論がイートイン脱税。
イートイン脱税に対して、それを良しとしない人がお店に忠告をして、きちんと対処させようとするのが「正義マン」。
イートイン脱税 vs 正義マンのなんとも言えないどうでも良いような争いですが、店や店員からするとすごく迷惑な争いなのではないでしょうか。
Contents
イートイン脱税はそもそも脱税なのか?
イートイン脱税は、そもそも脱税ではないという理屈があります。
イートイン脱税については、税理士や弁護士などの法律の専門家は、このような意見を述べています。
「イートイン脱税」「正義マン」より害悪なのは「軽減税率」そのもの
そもそも、消費税の納税義務は事業者に課されているので、消費者は「脱税」する立場にありません。林弁護士は、混乱の元凶として、制度自体を批判しています。https://t.co/yPprklyCDp
— 税理士ドットコム (@zeiri4_com) October 9, 2019
こちらの記事によると、イートイン脱税が脱税に当たらないということを次のように説明をしています。
間接税と直接税
スパーやコンビニでいうと、消費税の納税を義務を負うのは店側。一方税金を負担する人は消費者です。
こういうの間接税といいます。
間接の反対語は「直接」ですが、間接税に対して直接税という言葉があります。
直接税は、納税を義務を追う人と税金を負担する人が同じ税金。
例を上げると所得税がそうですね。
毎月サラリーマンなど労働者が給料から天引きされていますが、納税を義務を負っているのは労働者で税金を負担をしているのは天引きされている労働者で同じですから。
納税義務者は店側で客は脱税する立場にない
消費税の納税義務者は、法律で事業者つまり店側になっていて、消費者つまり客は消費税分を対価の一部として負担しているだけ。
そもそも納税義務が客にないわけですから、そもそも脱税はできない事になります。
店側が消費税をごまかしたり、少なく申告すると脱税ということですね。
この理論によると、客がイートイン脱税などと言われる筋合いもないことになりますね。
「正義マン」現われる?
イートイン脱税に対して、「正義マン」と呼ばれる人たちがいるようです。
まだまだ実際にはそんな人がいるかはどうかは別として、イートインが軽減税率の対象外となった時に次のような人が現れるに違いないという予想から生まれた言葉です。
つまり、「あの人、持ち帰りなのにイートインで食べてますよ」と店に忠告をして、正しい税を払わせようと仕向ける人たち。
そんな暇な人がいるのかはちょっと疑問ですが、曲がったことが嫌いという人は世の中にたくさんいます。
特に受験勉強で正解か間違いの2択に慣れている日本人は、とりわけそんな曲がったことが嫌いな人が多そうな国民性。
正義マンは店側の皮肉
「正義」という言葉から正しいことをする人という印象があるでしょうが、実際にはこちらの記事でも紹介されているようにお店にとっては、「迷惑な人」という皮肉で使っているようです。
カレー沢薫の時流漂流(64) もしイートイン脱税に罰則ができたら、軽減税率を決めた人に負わせたい | マイナビニュース https://t.co/K0mpiQfMk5 #マイナビニュース 俺は増税前の値段を覚えてないから、大丈夫
— カレー沢 薫 (@rosia29) October 14, 2019
店側としては、とにかくイートイン自体に軽減税率が適用されなかったことが不満ですし。
余計な仕事が増えたわけで、正義マンがあらわればイートインで食べている客への対応、正義マンへの対応と二重に面倒になりますから。
暇な単純労働者に仕事の負担を増やす国
日本はとにかく体を動かして、汗水たらしてお金を稼ぐことを美徳としている人が多い国です。
だから投資やネットで楽そうに稼いだ国を一斉に叩く風潮があります。
過去の村上ファンド事件の村上世彰氏がそうですし、元ライブドアのホリエモンなんかもそうですよね。
そんな国民性ですから暇な人が許せないという人がけっこうな数でいるはず。
「セミリタイアなんてとんでもない行為、許せない」という人もたぶんいっぱいいるでしょうw
そして、世の中の一見暇そうに見える仕事をしている人に負担を増やす輩がけっこういます。
例えば銀行やスーパーで見かける警備員。
その多くは、お店に入っている人全てに対して「いらっしゃいませ」という声かけをさせられていたりします。
警備員はそもそも不審者かどうかを監視するのが仕事なので、誰に対して「いらっしゃいませ」なんでしょうかねw
警備の仕事は暇だから、もったいない、いろんなことをさせるべきという考え方が根底にあるでしょう。
忙しそうにスーパーのかごの片付けがメインの仕事のような警備員が多いですからねww
国の役人も、スーパーやコンビニのレジ打ちも、もっといろんなことをさせるべきという考え方があるのか、
「イートインですかお持ち帰りですか?」ぐらい言えるだろうという感覚なのだろう。
外国の同じような単純労働者は、日本と違って本当に適当です(笑)
レジ打ちは仕事が暇なら座って、スマホで遊んでいるのは普通だし、愛想なんてほとんどないのが普通。
そんな日本のレジ打ちの人からすると、イートイン脱税なんて正直知ったことかという感じでしょう。
聞いても面倒くさそうに答えられたりすると、気分が良いものではないですからね。
さらに正義マンが現れた日には、「勘弁してくれよ」という感じでしょう。
店側もどっちでも良い
消費者が負担した消費税分をお店を経由して、お店が納税義務者になって税金を納めます。
そうすると、イートイン脱税を発見して、10%の消費税をおさめて店が余分に儲かるわけではありません。
イートインの10%課税は仕方ないとしても、積極的に客に聞くのではなく言ってくるのに任せたいと言うのが本音でしょう。
いちいち聞いていたら、レジ待ちの行列が余計に長くなるし、軽減税率なんか知らない客もいるしトラブルの元にもなりますから。
イートインで違った課税になるだけでも面倒なのに、その上さらにイートイン脱税や正義マンとなるとどっちでも良いよというのが本音でしょう。
最後に
イートインの消費税の区別はまったくの無駄。イートイン脱税も正義マンもムダムダ。
イートイン脱税や正義マンが出てくることは最初から予想ができたわけですから、一律軽減税率でいけば良かったのにね。
ムダなことをしたって、経済は上向かないし、税率上げたけど消費が落ち込めば財源はそれほど増えないですよね^^;
消費税の税率を上げることは財源を増やすのが目的のはずですから、目的が達成できないならやっぱりムダです。
コメントを残す